安達太良山
2020-11-14
「あれが阿多多羅山、あの光るのが阿武隈川」。小学校の国語の教科書で知った知恵子抄の一節です。
広く見渡すパノラマのなかに、キラキラ光る山と川。そういうコントラスが子供の心に強く残りましたが、それは実際のけしきというよりは、詩としての美しさだったと思います。
タイトル写真の安達太良山は、数年前に自分で撮ったものです。雪が残っていますが、これは春の残雪ではなく、数日前に降った初雪がその後の晴天で固まった姿です。人気の紅葉も終わっている時期で、ゴンドラに乗る人は私たち家族だけ。上の駅に着いたらふもとにはなかった雪が積もっていました。
だれにも踏まれていない雪が残り危険でしたが、すぐ引き返すつもりで私一人だけちょっと山道を登るとすぐに薬師岳という広い山頂に出ました。突然目の前に開けたのが、この写真の安達太良山です。心の中にあった姿を裏切らない、雄大で光を放つ姿。しばし立ちすくみました。
中間部は安達太良山から西に20Kmほど離れた湖沼地帯の景色を描きました。ここも季節外れの時期に行ったため、静かで神秘的な姿を見ることが出来ました。
この曲は1,2,3弦とベースを同時に弾いてメロディーを作っているので音が響きます。それほど難しいところもないため思い切り大きな音で弾くことができ、その音が自分の肺に響いて体感的にも気持ちがいいです。音程が上下するところは、フィンガリング次第ではあまりフレットを大きく移動しなくても弾けるはずですが、山を上り下りするイメージを出すためにわざと2~9フレットの間を往復するように弾いています。聞いて楽しいというよりも、弾いて楽しい曲だと思います。