眠る村
2020-9-13
秋になると人のぬくもりが恋しくなります。
夕暮れの中で家々の明かりが点いていくと、自分も家に帰りたい気持ちになります。これは子供のころから変わりません。
私は都会育ちなので、大自然の美しさに触れる機会はあまりありません。でも夕暮れは美しい。都会では希少な自然の姿だから美しく感じるのでしょうか?
子供のころ、北海道の漁村に住む祖母に聞いたおぼえがあります。
「田舎に住んでても夕日はきれいだと思うの?」
おばあちゃんの答えは「海に沈む夕日を見ていると、涙が出てくるよ」でした。
この曲を書き始めたのは去年の夏の終わりころ、夜風の涼しさが気持ちよく感じ始めた頃でした。最初は “夜の涼しさ” がテーマのつもりでしたが、曲を作っている間にみるみる秋になってしまい、結局は “灯火の温かさ” がテーマの曲になってしまいました。
夜の涼しさは翌年 Serene Summer Night の曲となりました。